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March 05, 2005

会社、従業員と顧客(Company, employee and customer)

会社と従業員

ニッポン放送の従業員からライブドアへ買収を否定するコメントがでましたが、とても日本的な問題点を象徴しているように思います。

なぜなら、従業員は顧客を代弁することはできないし、(従業員全体の持ち株がどれほどあるか知りませんが原則的に)株主の意見を代弁することもできません。ましてや、誰が経営するかの是非は、従業員が世間に問うものではありません。

従業員は、自分の労働の対価として給与を貰う雇用契約が使用者である会社と結ばれています。「使用者が変わると困る」というのが労働者の意見として経営者に伝えることは、通常の組合活動と同じで違和感がありませんが、その思いをマスコミを通じて公表するのは、筋違いです。

雇用契約をした相手に自分の意志を伝え、それが入れられなければ、自分が折れるか,その場を去るかの二者択一が労働者にある選択肢です。会社そのものは、株式会社の場合、株主が保有するものであり、彼らは経営者に経営を委託している訳で、株主が経営者を不適と判断し、解任~新規登用するのは株式会社の仕組みからすれば、当たり前なのです。(非公開企業で無い限り)従業員が株主を選ぶのではなく、本来株主が適任として選んだ経営者が従業員を雇用するのです。

従業員は雇用者であり、経営者ではありません。経営者もそうなのですが、どちらも会社を保有するしているとか、自分の進退を守るための行動と会社の利益が一致すると思い込むことは筋が通りません。会社は株主のものであることを忘れて、自分たちが雇用されている(従の関係)であることを忘れています。日本語で「私の会社」は、多くの場合、「私が雇用されている会社」です。普段、部下100名の部長さんが「うちの会社は・・」と言っていても、取締役で無ければ、雇用されている従業員です。英語でMy companyといえば、あなたは会社のオーナー(大株主)と思われるでしょう。このような言葉遣いに日本で働く人の会社に対する意識の原点があるように思います。


会社と顧客

今回の従業員のコメントのポイントは、顧客利益が守れないという点でした。この言葉の矛盾点とメディアに対する顧客の一人としてこのコメントに次のような注文があります。

ライブドアの買収方法がどうこうとか他の要因があるにせよ、「顧客利益が守れないから買収するのは間違っている」は、経営者が言うのならまだしも、従業員は会社全体を知っているはずが無い(どんな企業でも経営に関わる企業内秘守事項があり、一般従業員が全てを知ることができるはずがない。)=経営情報が不完全では経営判断ができないと考えられます。つまり、従業員は顧客利益が守れるかどうか、会社全体としての判断ができないはずです。ということは、このコメントは自分の立場からのコメントで、買収と顧客利益の関係については無価値なことを言っています。

メディアの役割と既存メディア

今の日本のメディアの報道でほとんどが間違っていると思われる点は、報道は事実を伝えるものであって、脚色したストーリーであってはならないという点です。欧米のメディアは、ゴシップ専門紙でもないかぎり必ず、肯定側と否定側の意見を並べた上で自分の意見を重ねています。その上で読者に是非を判断させるスタイルです。日本の新聞、TV、ラジオでこのような表現形式をとるものをほとんど見たことがありません。一方的に○○が悪い、××がかわいそう・・・。一面的な表現が多いように思います。

確かに100%の善や100%の悪もあるでしょうけれど、例えば法案の内容などは、善悪両方あるのが当たり前で、実質的にどのようなプラスマイナスの影響がでるかを明確にして、自社の意見は意見であるとわかる形で書くべきだと思います。犯罪の多くが、犯罪にいたる動機があるわけで、先に殴った奴が刺されたのに刺されただけを書くのはどうでしょうか?ひどいものになると根掘り葉掘り刺した人間の過去にさかのぼり、決して先に殴った奴の過去は出てきません。

どの程度、記事が脚色されているかを感じたいなら、通信社から配信される海外のニュースを通信社のものと新聞社のものを見比べるとわかります。自社でソースを持たず、世間の興味の無い記事は、そのままのコピー。世間受けするものは、自社ソースがあるのでしょうけれど各社各様でばらつきがあります。国内記事でも同様の現象が多々あります。

日本の国民性として横並び意識があります。いろいろ言われますが、江戸時代の5人組制度など、歴史的な背景で数百年もかけて培われた一種の文化ですから、一朝一夕に変えられるわけがありません。だからこそ、マスコミの使命として右と左を並べてから論じることの大切さを実行してもらいたいです。このままではファシズムと何ら変わりないダイレクションが生まれないとも限りません。

過去にマスコミの先導が世論となり潰れていった企業は、その10年前だとどうだったでしょうか?政府保護のある企業はマスコミからも一定の保護をされ、現在も生き延びていることはどう考えるべきでしょうか?以前は、反論できない個人を叩いていましたが、昨今は企業と有名人が売上に貢献するようでそればかりが目に付きます。一流紙(ニュース)が大衆紙(娯楽番組)のようなことをして、自負がないのでしょうか?

ニュース記事の多くがインターネットで即時性をもって読まれるようになってきているのと同様に娯楽部分がネットにシフトすることに危機感がないのはどうでしょうか?現在視聴率をとる番組のリソースの半分以上は「著名なタレント」であるTV局は、自社資産でないこのリソースがネット企業にアロケートされてしまったら・・・。プロ野球とMLBの関係とよくにていますね。本当に手元にコンテンツ(集客要素)があるんでしょうか?


おまけ:フジのTOBにいくつかの企業が応諾しているようですが、市場価格よりも10%も安い価格で大量の株を売ることを意思決定した経営者はその企業の株主に意図的に損害を与えているわけですから、背任にならないのでしょうか?(後からリベートあると問題ですし、独立企業が他社を損失を出して守るのも株主利益として説明することは至難でしょう。)
また、TOBであれば、市場価格よりどんなに安く売っても贈与とか株価操作などとならないのでしょうか?(通常の価格より安く譲って時価評価では市価に上がるわけですから、差益が贈与とか株価操作の結果の利益とあまり変わらないように見えますが・・・。大丈夫なのかな?)


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comment: コメント、注釈、意見
owner: 所有者
point: 点、要点
media: メディア、マスメディア
gossip: ゴシップ、噂話
mass communication: マスコミ
fascism: ファシズム、(全体主義)
resource: 資源、資産
talent: 才能のある人
allocate: 割り当てる、配分する
contents: コンテンツ、内容

Posted by skydaddy at March 5, 2005 04:09 PM
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